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二番底はあるのか?〜コロナショック〜

 

 二番底はあるのか?

2020年2月~コロナウィルス蔓延による経済活動停滞、景気後退懸念から世界の株式市場は大きく調整しています。

 

2020年3月23日にS&P500が2191.86の年初来安値をつけました。

 

2020年2月19日の高値3393.52からの下落率は35.4%。1か月で3年以上かけて上昇した分が全て吹き飛びました。

 

弱気相場入りです。高値から20%の下落したら弱気相場入りと言われていますので、景気後退を意識した水準です。

 

果たして、3月23日につけた安値2191.86が底なのでしょうか?また、再び株価は戻るのでしょうか?

 

結論として、「二番底はあり、再び株価は戻る」という予想です。

1929年の世界大恐慌以来の景気後退と言われていますので、V字回復は難しいと思料します。

 

ただし、二番底を探りに行かずに、2/3戻しした場合は、V字回復の可能性が高まります。

 

S&P500の過去の下落局面を検証してみたいと思います。

 

 

2000年3月~2007年10月

2000年のITバブルの崩壊・同時多発テロ~2007年10月の高値奪還までの推移です。

 

ドットコム銘柄が異様なまで買われ、そして淘汰されたのがITバブルです。日本でも光通信株などが凄まじい値動きをしました。

 

Google,Amazon,eBayなど今日の生活を変えた企業が誕生したのもITバブル期です。

 

体力・魅力のないIT企業は市場から淘汰されました。期待が先行してしまい、実体がついてこなかったのです。

 

ITバブル崩壊同時多発テロ対テロ戦争などが重なり合い、世の中が混乱した時期です。

 

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yahoo financeの資料をもとにArbei作成

 

 

 

2000年3月にS&P500は、1552.87をつけました。

 

その後、2001年9月に同時多発テロが発生し、944.75まで下落しました。 

 

実際の安値は、2002年10月の768.63です。

 

2000年3月~2001年9月までの騰落率は▼39.1%

 

2001年9月~2002年10月までの騰落率▼18.6%(一番底から二番底形成までの下落率

 

2000年3月~2002年10月までの最大騰落率は▼50.5%

 

2001年9月を一番底、二番底は2002年10月とすると、1年1か月後に二番底を形成しました。

 

底値をつけた2002年10月~2007年10月までの高値更新までの騰落率は△105%

 

2000年3月の高値を取り戻したのは2007年10月、7年7ヵ月の歳月を要しました。

 

そのすぐ直後からサブプライムローン問題で調整局面入りしましたが。

 

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2007年10月~2013年4月

米国住宅バブル崩壊を起因としたサブプライムローン問題が顕在化し、2008年9月にリーマンブラザーズ証券の破綻、世界規模の金融危機、信用収縮が起きたのリーマンショックです。

 

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yahoo financeの資料をもとにArbei作成

 

 

2007年10月にS&P500は、1576.09をつけました。ITバブル崩壊後の高値です。

 

その後、2008年9月にリーマンブラザーズ証券が破綻し、翌月839.8まで下落しました。  

 

実際の安値は、2009年3月の666.79です。

2007年10月~2008年10月までの騰落率は▼39.1%

 

2007年10月~2009年3月までの騰落率は▼57.7%

 

2008年10月が一番底、二番底(底値)は2009年3月で5か月後に二番底を形成しました。

2009年3月~2013年4月までの騰落率は△140%

2007年10月の高値を取り戻したのは2013年4月、5年6ヵ月の歳月を要しました。

リーマンショック時の短期的な動き検証

 

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yahoo financeの資料をもとにArbei作成

 

 

リーマンブラザーズ証券が破綻した2008年9月の高値は1303.04でした。

暴落直前の高値です。

 

①2008年9月~2008年10月までの騰落率は▼35.5%

 

②2008年10月~2009年3月までの騰落率は▼20.6%(一番底から二番底形成まで)

 

③2009年3月~2009年6月までの騰落率は△43.4%(底値形成後3か月間の上昇率)

 

 

①市場の混乱初期。1か月で▼35.5%

 

②一番底から二番底形成まで。5か月▼20.6%

 

③底値形成後。3か月で△43.4%

 

 では、今回のコロナショックに過去の2つの弱気相場に当てはめてみましょう。

 

今後、コロナショック以外にも不安要素が出てくる可能性は十分にありますが、またその時は改めて検証してみたいと思います。

 

 

コロナショック

 

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yahoo financeの資料をもとにArbei作成

 


2020年2月~2020年3月までの騰落率は▼35.4% 一番底?

 

市場の混乱初期はリーマンショック時と似たような下落率です。

 

1か月で約35%下落する局面がありました。今回のコロナショックも1か月で35.4%の暴落です。

 

コロナショック二番底形成時期予想

リーマンショック時は、一番底から5か月後に二番底を形成しています。

 

ITバブル崩壊時は、一番底を2001年9月(S&P500 944.75)、二番底を2002年10月(同 768.63)とすると、一番底から1年1か月後に二番底を形成しています。

 

今回のコロナショックに当てはめると、2020年8月~2021年4月の間に二番底を形成する可能性が高いのではないでしょうか。

 

予想期間の幅は広いですが、現在の水準からのV字回復は想像しづらいと考えます。

 

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コロナショック後の安値予想

 

ITバブル崩壊時は、一番底から二番底まで18.6%下落

 

リーマンショック時は、一番底から二番底まで20.6%下落

 

一番底から二番底まで約20%下落しています。

 

ITバブル崩壊は、高値から最大50.5%下落。
リーマンショック時は、高値から最大57.7%下落。

 

2020年3月23日のS&P500は2191.86でした。1750前後まで調整がある可能性があります。1750前後は、高値から48.4%の下落です。

 

二番底形成後は、リーマンショック時には3か月間で43.4%上昇しました。

 

1750前後が安値とすると、短期間で2540前後までV字回復する可能性もあります。

 

今回のコロナショックでは、中央銀行、政府の動きがリーマン時より早いです。二番底も浅いものになる可能性も十分あり得ます。

 

底値を確認できれば、上昇も早いです。

 

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過去を振り返った結果

2020年8月~2021年4月の間に二番底を形成し、その安値は1750前後。

 

2020年2月の高値3393.52まで回復するのは、2025年~2027年。

 

米国株・日本株などに投資している身としては、楽観的に考えたいのですが・・

 

ヒトモノカネの動きが世界的に止まっていることを鑑みると、悲観的にならざるを得ません。

 

実体経済への影響が表れてくるのはこれからです。企業倒産、雇用問題などはこれから顕在化してくることが予想されます。

弱気相場の投資戦略

底値は分かりません。底値を確認できれば、V字回復があるはずです。

 

底値確認後でもいいですが、もしかして2020年3月が底値だったかもしれません。二番底は来ない可能性もあり得ます。

 

事業継続可能な優良銘柄を、金額・時間を分散して買い下がる戦略が有効ではないかと思います。ETF有効な投資対象です。

 

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財務に問題を抱えている企業への投資は慎重になるべきです。

 

株式は成長する資産です。

 

”強気相場は、悲観の中に生まれ、懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく” 相場の格言です。

 

将来は誰にも分かりません。この予想もあくまで予想です。一つの可能性として捉えていただければと思います。

 

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一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

 

投資は自己判断で

 

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