負けない資産運用
勝たなくていい、負けないことが重要
運用はギャンブルではありません。勝つのではなく、負けないことが重要です。
一か八かは必要ありません。
では、負けない運用をするためにはどうすればいいのでしょうか。
日経平均トータルリターン
トータルリターンとは、株価の変動だけでなく、配当金込のリターンです。
出所:日経電子版
1989年の大納会の終値は38,915円でした。一方で、配当金を含めた日経平均トータルリターンは2020年7月3日時点で36,576です。
30年以上経って、まだ戻していないのかとも思いますが、最悪のタイミングで買ってもトータルでは負けは僅かとも言えます。
日経平均トータルリターン−現在の日経平均株価=1979年12月28日(6569.47)以降の配当金合計 になります。
2020年7月3日の日経平均株価終値は、22,306円ですので、40年で約14,270円分の配当金があったのです。
1979年12月28日以降、日経平均の株価変動による上昇は15,737円、一方配当金による実質的なリターンは14,270円です。
何を言いたいかと言うと、株式は値上がり益だけではなく、配当収入があり、配当収入は時間とともに積み上がっていくのです。
しかし、株式の難しいところは、高配当利回り銘柄が必ずしも市場平均を上回るリターンをあげるわけではないのです。
例えば、メガバンクや大手地銀は配当利回りは高いですが、株価のパフォーマンスはさっぱりです。
また、日産自動車のように高い配当利回りだったものが、無配や減配する可能性もあります。
配当金は企業が稼いだ利益の一部
稼いだ利益を配当金や自社株買いなど株主還元ばかりに充て、肝心の企業成長に資金を回さない企業は将来性が薄いことを株価は反映してしまいます。
株式の本当に難しいところですね。アメリカにしても、GAFAなど配当利回りが低い企業の方が株価上昇率は高いです。
配当金に回さず、企業の成長のために稼いだ利益を使い、新たな収益を生む企業の株価は上がるのです。
株の醍醐味は値上がり益です。成長する企業の株価は上がります。しかし、全戦全勝は不可能です。
配当金目当ての銘柄選定ではなく、配当金は+αで考えた方がいいかもしれません。
ただ、この+αである配当金は時間とともに積み上がり、トータルリターンに大きく寄与します。
投資には時間も必要ということです。
時間が味方をしてくれる可能性があるということです。
継続して保有し続けることで、配当金還元を享受できます。
増配継続銘柄には、注目すべきです。増配できる企業は、利益が伸びているか、無理して配当性向を高くしている企業です。
米国株ETF ”VIG”って? - お金のおはなし~お金の強化書~
言うまでもなく、無理して配当利回りを高くしている企業は、資金の使い道がなく、配当に回している可能性が高いので、魅力的とは言えません。
積立投資
積立投資は少額からでき、かつ時間を味方にできる投資方法です。
まとまった資金がなくても、月々少額から投資をすることができます。
積立投資も100%の勝率ではありませんが、長期的な資産形成には優れた運用手法です。
"安いところで買い、高くなったら売る"、簡単なようで難しいです。運用経験のある方なら、これがいかに難しいか分かるのではないでしょうか。
売り買いするよりも、成長する資産を買い続ける方が簡単です。
成長する資産も全体の経済状況や政治、地政学的リスクなどによる影響を受けるので、完全な右肩上がりの動きにはなりません。上がったり、下がったりを繰り返します。
元本保証の積立定期預金というものがありますが、金利もつきませんし、成長する可能性がない金融商品です。
一方、株式や債券、リートなどはリスクもありますが、成長する可能性がある金融商品です。
毎月コツコツ積み立てることにより、果実が育つ可能性が高いです。
売却のタイミングはそれぞれの運用スタイルにより異なりますが、積立投資の場合は、目標利益額を決めておくといいです。
◯◯%増えたら売却というよりも、◯◯万円増えたら売却という方が積立投資には適していると筆者は考えます。
対象商品は幅広く、株式、投資信託、ETF、リートなどから選択できます。
つみたてNISAという税制優遇もあります。
いずれも、完全な右肩下がりにならない限り、どこかのタイミングではプラスになる可能性が高いです。
長期継続分散(積立)投資
負けない運用をするためには、時間を味方にし、長期保有すること、時間を分散して投資(積立)することが有効です。
また、銘柄や資産を分散することにより、リスク分散もできます。
長期継続分散投資が、負けない運用に一番近いと筆者は考えます。
筆者も積立では負けたことがありません。
下がっている時は、買い続ければいいわけなので、無理して、損切りしてまで売る必要がないからです。
こちら↓↓もご覧ください。負けない運用の極意が詰まっています。
短期的な資産増は期待できません。でも、運用は勝つのではなく、負けないことが大切です。
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