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「株を買うより時を買え」の判断材料

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株を買うより時を買え

相場の見極め方が分かれば、誰でも億万長者ですね。

 

”株を買うより時を買え”という相場の格言があります。

 

投資対象を選別するよりも、買うタイミングの方が重要ということです。

 

どんなに魅力的な企業の株も天井圏で買ってしまうと、資産を増やすことが難しいですね。

 

この株は間違く上がると思うと、良いところばかり見えてきて、早く買わないと上がってしまうと焦ってしまいます。その結果、塩漬けになってしまっている銘柄はありませんか。

 

高値掴みしないようにするためには、買うタイミングが重要です。

”安く買って、高く売る”、つまり買うタイミングが重要ということです。

 

銘柄選定も重要です。2012年末~2020年始まで、日本株全体の相場観はよかったです。

しかし、日本株全体が強かった期間でも、上がっていない銘柄、下がっている銘柄はあります。銀行株、重工株などは相場全体よりも、厳しい結果になっていました。

  

相場を100%見極めるのは無理です。ただ、売り時買い時のタイミングを見極める判断材料になるものはあります。

 

これも絶対ではありません。あくまで目安になるものですが、平常時の相場では役に立つ指標です。

 

コロナショックやリーマンショックなどのように、市場全体が完全に悲観一色になっている局面では有効性を失うこともあります。

 

 

騰落レシオ

騰落レシオ=(値上がり銘柄数÷値下がり銘柄数)×100%

 

値上がり銘柄数と値下がり銘柄数が同じであれば騰落レシオは100%となり、120%を超えると買われ過ぎで高値圏と判断し、70%を下回ると売られすぎで底値圏にあるとみられています。

1日ではなく一定期間でみるのが一般的で、短期的な過熱感をみる場合は5日間、中期的な過熱感をみる場合は25日間の合計数で判断します。

出展元:大和証券HP

 

相場の過熱感を計る指標です。短期的に買われすぎ、売られすぎを見極めるには非常に分かりやすい指標です。

 

騰落レシオが120%を超えていても、上がり続けることもあります。逆に騰落レシオが70%を下回っていても、下がり続けることもあります。

 

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドとは、アメリカの投資家ジョン・ボリンジャーが考案したテクニカルチャートのひとつで、移動平均線とその上下2本ずつの標準偏差からなる線の計5本の線で表わされます。英字表記は「Bollinger bands」となります。


ボリンジャーバンド統計学を使って作られていて、大まかにいうと、高い確率で+2σ(標準偏差)と-2σのラインの間で価格は動くだろうという予測をもとに将来の価格の動きを予測するために使います。なお、統計学上、+2σと-2σの間に収まる確率は95.45%とされています。

 

ボリンジャーバンドは、例えば、高値側の標準偏差ラインにローソク足が近付けば売り、安値側の標準偏差ラインにローソク足が近付けば買いといったような使われ方が一般的です。また、上下のラインの幅の変化なども株価予測に使われます。

 

出展元:SMBC日興証券HP

 統計学上、株価が+2αと-2αの間に収まる確率が高く、それを上抜けた場合は売りのサイン、下抜けた場合は買いのサインと見ることができます。

 

 

移動平均線

デイトレーダーなど短期投資家は1分足などのチャートを駆使して取引をしています。

 

日足チャートなら、5日移動平均線、25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線などのチャートがあります。

週足チャートだと、13週移動平均線、26週移動平均線などがあります。

 

短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に交差することをゴールデンクロスといい、更に上値を追う期待が持てるサインになります。逆に、短期移動平均線が長期移動平均線を上から下に交差することをデッドクロスといい、下値を模索する可能性が高まります。

 

移動平均線からの乖離が大きくなると、過熱感があり調整が近いと判断できます。何%乖離したら、調整するかは各々の銘柄にもよります。

 

各々の銘柄の特徴もあります。相場全体を測るなら、TOPIX日経平均株価、NYダウ、S&P500などの指数の特性を掴んでおくと、売り時・買い時の目安ができます。

 

どの移動平均線を基準にするかは投資方針によって変わってきます。

 

日計り(当日中に売買決済)をするなら、1分足のチャートでしょう。

 

 

上昇トレンド(企業が成長)にある企業でも、調整を繰り返しています。毎日上がり続ける株はありません。

 

シラーPER

 CAPEレシオとも呼ばれています。

 

CAPEレシオ (Cyclically Adjusted Price-to-Earnings Ratio) は、景気循環調整後の株価収益率(PER)を示す投資指標である。株式市場の長期的な評価に用いる。 1988年にエール大学のロバート・シラー教授とジョン・キャンベルが公式に定義し[1]、シラーPERとも呼ばれる。単年度の1株当たり利益ではなく、インフレ調整後1株当たり利益の10年移動平均値を用いてPERを計算する。これにより一時的要因による収益変動や景気循環の影響が除外されるため、実質的な企業収益力との関係で株価の割高・割安性が示される。

出展:wikipedia

 

シラーPER=株価÷インフレ調整済の過去10年間の1株当たり純利益の平均

 

”PER=株価÷1株当たり純利益”ですので分子が大きく異なります。

 

シラーPERは個別銘柄を検証するよりも、TOPIX日経平均株価やNYダウ・S&P500などの指数に対して、用いられることが多いです。

 

10年間分の1株当たり純利益をもとにしますので、短期的要因を除することができます。

 

シラーPERは25倍を超えると割高、過熱感が高まっていることを示すと言わています。

一方で1990年代以降は25倍を上回っている期間でも株価は上昇しています。ITによる生産性向上が影響しているためとも考えられます。

 

下のチャートはS&P500のシラーPERのチャートです。

 

f:id:Arbei:20200517140439p:plain

出展:mulpl.comより

 2020年5月15日時点で、シラーPER26.81倍です。25倍を上回っていますので、

シラーPERでは過熱感ありと判断することができます。

 

中央値は15.77倍、過去最低は1920年の4.78倍、過去最高は1999年の44.19倍です。

 

コロナショックで2020年3月に一番底を付けましたが、シラーPERで測るとまだ割高な水準なのかもしれません。

 

長短金利差逆転(長期トレンド転換)

米国の2年国債などの短期金利と10年国債金利長期金利)を比較して、短期金利の方が金利が高くなったら、要注意です。逆イールドと呼ばれる現象です。

 

近年ですと、2006年と2019年に逆イールド現象が起きています。その後、マーケットは大きく調整しています。サブプライムローン問題、パリバショックからのリーマンショック、そして今日のコロナショックです。

 

通常、債券の金利は償還までの残存期間が長い方が短いものよりも高くなります。

 

長期金利短期金利の状態というのは、将来を悲観して長期債券が買われていることを示しているものと思われます。

 

長期的な相場の重要な転換点となります。

 

騰落レシオ・移動平均線ボリンジャーバンド・シラーPERなどを用いて、複合的に判断することにより、底値圏・天井圏を見定めることができます。"時"を見つけるのに有効です。

 

銘柄選択も重要ですが、タイミングも重要です。”株を買うより時を買え”です。

 

いずれも100%相場を的中させることができるものではありません。しかし、これらを複合的に駆使することにより、天井圏で買うことを避け、底値近辺で買うことができる可能性が高くなるのではないでしょうか。

 

 

www.myokstreet.com

 

一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

 

投資は自己責任で

 

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