【株式】日経平均株価、PBR1倍割れって何??
PBRって何?
日経平均株価がPBR1倍割れし、そろそろ底打ちするのではというニュースを多々見かけます。でも、そもそもPBRって何?
PBR(株価純資産倍率) = 株価 ÷1株あたり純資産(BPS) です。
式だけ見ると簡単ですね。例えば、株価100円、BPS50円の場合、PBRは2倍です。
PBRは解散価値とも言われています。
全ての株式を買って、その企業が保有する全ての資産を売却(解散)=解散価値になるわけです。
PBR1倍割れということはつまり、
発行済株式1株、株価100円、BPS200円、PBR0.5倍の場合、
100円で企業を買い、保有資産を全て売却すれば、200円手に入るということです。
そんなうまい話ある?? え~無いんです。
保有資産が全て、現金であればいいのですが、企業は現金・株式・不動産・無形固定資産など色々な資産を持っています。
その資産もその時々の経済情勢などによって、価値が変動しますね。
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PBRが低いって良いこと?
PBRが低いことは、確かに投資指標としては一つの目安になり、割安感を示す指標になりますが、PBRが低い、1倍を割れているということは、
つまり、市場から成長を期待されていないと突きつけられているわけです。
例えば、Arbeiが勤めていた銀行は軒並みPBR1倍割れです。
最近、銀行に行っていますか?銀行に行って、手続きをするために何十分も待っていますか?
銀行の来店客数は、10年前に比べて半減しています。
今後も、その傾向は変わらないでしょう。なぜなら、行く必要がないからです。
社会から必要とされなくなる企業は淘汰されるか、業態変換しなくては生き残れません。
ネット銀行もありますし、オンラインでほとんどの手続きができてしますからです。
残高照会、振込、住所変更ほとんどの手続きが自宅でもできるのです。
銀行が支店を減らしているのも、支店がある必要がないから閉めているのです。
金利情勢も追い打ちをかけています。銀行は、市場で調達した金利に上乗せして融資をしますが、市場金利が低ければ上乗せできる金利も低いのです。
例として、銀行を出しましたが、日本企業全体に言えるのは、意思決定の遅さ、生産性の低さ、経営者の判断力の無さ(リスクを取らない)などなど色々あります。
こちらについても、後日アップしますね。いずれにしても、保有資産をうまく成長のために使えていない=PBR低い
という側面もあります。
PBR・PER・ROEって?
PBRは上記した通りです。
PER(株価収益率)=株価÷1株当たり純利益
純資産≒自己資本です。
純資産=資産-負債
自己資本=純資産-純資産のうち会社持分に属さない項目(新株予約権など)
つまり、大雑把になりますが、
PBR=PER×ROE になります。何を言っているの?と思われますが、一つの指標だけで判断してはいけないということです。
PERは、何年分の利益を株価に織り込んでいるのか、ROEは保有して資本でいかに効率的に利益をあげることができているか、という指標になります。
PBR・PERは低ければ割安、ROEは高ければ、効率の良い経営をしているということになりますが、全てに合致する企業はほとんどありません。
あれば、市場が見逃しませんので。起業(上場)したての企業は、PERとROEは高くなりがちです。
成長期待が株価に反映されることと、自己資本が少ないからです。
一方、成長期→安定期・衰退期に入った企業は、PBR・PERは低く割安ですが、ROEは低くなる傾向にあります。
つまり、日経平均株価がPBR1倍割れの水準は割安ではありますが、PBRだけで判断はできないということです。
資本をうまく使えていない日本企業を如実に表している指標とも言えるのではないでしょうか。
一つの指標だけを見ていると、全体が見えなくなります。
木を見て森を見ず状態になってしまうと、正しい投資判断ができなくなります。
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Arbei