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日本株の配当利回り急上昇 配当利回りって何?

 

配当利回りって何?

 

配当金って言葉、聞いたことありますよね?企業は、企業活動によって得た利益を株主に配当金として還元します。

 

えっ?ラッキーと思うかもしれませんが、そもそも株式会社は株主のものです。

 

出資してくれている株主に利益を還元するのは当たり前ですよね。

 

配当金のことをインカムゲインといいますが、income gain という英語はなく、和製英語です。正しくは、dividend income が配当金収入のことを意味します。

 

 

配当利回りの計算式は以下の通りです。

 

配当利回り=1株あたり配当金÷株価

 

非常にシンプルですね。

1株当たり配当金5円、株価100円なら配当利回りは5%です。(手取りは税金を引かれます。)

 

預金金利や債券金利との大きな違いは、配当金はいくら出るか約束されていません。

 

次期の決算見通しを公表するときに、配当金の見通しについても公表する企業は多いです。

 

ただし!これは約束されたものではないのです。決算見通しも、あくまで”見通し”であって、業績の上方修正であったり、下方修正もすることはあります。配当金についても同じです。

 

上記の式の分子である1株あたり配当金が業績によって左右されるように、分母である株価は常に変動していますよね。

 

1株あたり配当金を5円と固定した場合、

株価100円の時は、配当利回りは5%

株価200円の時は、配当利回りは2.5% 

ですね。

同じ企業の株式で、配当金が変わらないとしたら、株価を安く買えたほうが配当利回りも高くなるということです。

 

では、配当利回りが高い企業は株主還元に積極的で良い企業なのでしょうか?

 

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配当利回りが高い企業

 

配当金を多く出し、株主還元に積極的=企業活動で得た利益の使い方がない

とも言えますよね。

 

起業したばかりの企業は、規模を大きくするために企業活動で得た利益を新たな投資に回します。

 

例えば、成長過程の製造業を想像してもらえればいいのですが、生産量を増やすためには新たに工場を建設したり、より生産性の高い機械を導入しようとします。

 

そのために、企業活動で得た利益を配当金として、株主に還元するよりも、自社の成長のために使おうとします。

 

配当金を多く出せる企業は、事業が軌道に乗り、成長期→成熟期・衰退期に移行した企業ということにもなります。

 

また、配当利回りのみを指標とした投資は??という感じです。なぜなら、

株式は”成長する資産”という大きな大義があるからです。成長しない企業は魅力ないですよね?

 

「配当を出しながら、成長する企業」って理想的ですね。

 

実はあるんですよ、日本企業にもありますし、企業=株主のもの という概念が浸透している米国では更に多くあります。

 

さて、配当金は企業業績に影響を受けると言いましたが、配当利回りが高い企業は株主還元に積極的で良い会社です。ですが、持続可能な配当金なのかが重要です。

 

そこで、「配当性向」という指標があります。

 

配当性向とは?

配当性向=配当金の総額÷その期の税引後利益

 

つまり、通期で得た利益のうち、何%を配当金として株主に還元したかの割合になります。

 

えっ!?株主還元に積極的な企業は素晴らしいから、配当性向が高い方がいい企業では?と思われるかもしれませんが、そうではありません。

 

配当金を多く株主に還元する=得た利益の使い道がない 

と上記でお伝えした通りです。

 

また、増収増益増配が続けばいいのですが、時には減収減益減配にもなります。

 

増収増益増配が続けば、素晴らしい企業ですが、利益が頭打ちなのに配当性向が高ければ、増配は難しくなりますよね。

 

税引後利益のうち、60%を配当金として出していた企業があるとします。

 

税引後利益100 配当金60 であった企業が、減益で税引後利益が50になったらどうなりますか? 内部留保を取り崩せば、配当金60を支払えますが、通常は配当金を引き下げると思います。

 

なので、配当利回り銘柄を選定するときの、配当性向が適正かどうかも是非、投資の指標にしてください。

 

無理して、配当金を多く出していないかも高配当利回り銘柄を選定するためには重要です。

 

配当貴族と呼ばれる企業があります。増配を続けている企業です。

 

米国株で言えば、ジョンソン&ジョンソン(JNJ)、プロクター&ギャンブル(P&G)などありますし、日本株でも花王などが増配継続企業です。

 

配当利回りが高い企業への投資は、今日のようなマーケットにはいいかもしれませんね。弱気相場に突入した可能性がありますので。

 

ただし、長期・継続・分散投資です。時間を分散し、長期で継続して保有することが結果として、資産を増やすことにつながる可能性が高いです。

 

例年なら、3月の期末配当獲りの動きもそろそろみられるかもしれませんが、ボラティリティが異常な今は例年とは違う動きになりそうですね。

 

配当利回り銘柄は、長期で保有することによる配当金の積み上げを期待できます。

 

配当金を継続できるか、是非、投資する指標にしてください。

 

 

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最後に

本日は、3月11日。東日本大震災から9年が経過しました。

東日本大震災で亡くなられた多くの方へ哀悼の意を表します。

 

 

一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

 

Arbei

 

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