お金のおはなし~お金の強化書~

お金と生活についての強化書

住宅ローンって借りれるの?③

 

借換えってできるの?

市場金利の低下とともに住宅ローンの金利の下がっています。

 

「あれっ、今の住宅ローン金利より今のほうが安いんだ、借換えできないかな。」もしくは、「変動金利で借りたんだから、私の住宅ローン金利も下がっているかな。」と思った方はいませんか?

 

まず、後者の「変動金利で借りたんだから、私の住宅ローン金利も下がっているかな。」については残念ながら、金利は下がっていないはずです。

 

なぜなら、住宅ローンの店頭金利金利の定価)は「短期プライムレート(短プラ)」を基準にしており、短プラが10年近く下がっていないからです。

 

短プラは優良企業に1年以内の短期資金を貸し出す際の基準金利です。

 

市場金利は下がっているのに短プラが下がらない理由は、銀行が下げていないからです。

 

銀行も営利企業ですから、金利は獲らないと儲かりませんからね。

 

借換には費用がかかります。

 

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主な借換費用

・融資手数料 

印紙税

・保証料

・繰上げ返済手数料

・抵当権設定費用

・抵当権抹消費用

 

抵当権抹消費用以外は、↓住宅ローン基礎知識②↓にのっておりますので、ご覧いただければと思います。

 

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融資手数料

 

事務手数料・不動産担保手数料とも言われます。

 

30,000円~100,000円程度です。保証料を銀行負担にすると金利が0.2%程度上乗せされます。保証料不要の銀行は、借入金額の2.1%程度が事務手数料としてかかります。

 

印紙税

 

借換先の銀行との金銭消費貸借契約書に貼付する印紙税額は以下の通りです。

 

500万円超1,000万円以下:1万円

1,000万円超5,000万円以下:2万円

5,000万円超1億円以下:6万円 

 

インターネット上で住宅ローン契約する電子契約の場合、印紙税不要です。

 

ネット銀行での借換えを検討していれば、書面による契約か電子契約なのか、あらかじめ確認しておきましょう。

 

保証料

住宅ローンは銀行子会社の保証会社の保証を付けることが一般的です。

そのための保証料が必要な銀行・不要な銀行(保証料の代わりに事務手数料という名目でかかります)・保証料を銀行が負担する方法(保証料を借主が支払わない代わりに銀行が負担。その分、金利が上乗せされます)などがあります。

 

借入金額の2%程度です。

また、途中で繰り上げ返済するとその分の保証料は戻ってきます。

 

繰上げ返済手数料

各銀行によって違いますが、ネットで手続きする場合はゼロなケースもあります。各銀行の繰上げ返済手数料を確認してください。

 

抵当権設定費用と抵当権抹消費用

 

借換えになりますと、既存の抵当権を抹消し、新たに借換先の銀行が抵当権を設定します。

 

抵当権抹消費用は、土地・建物各1,000円と司法書士報酬(2~3万円程度)です。

 

新たに設定する抵当権の登記費用は借入金額の0.5%程度です。登録免許税(融資金額×0.4%)と司法書士報酬です。

 

 

住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)

 

住宅借入金等特別控除(以下:住宅ローン控除)は、住宅ローンを借入れて住宅を取得する場合に、取得者の金利負担の軽減を図るための制度です。

 

所得控除ではなく、税額控除なのでインパクトは大きいです。上限額は40万円/年になっています。

 

年間の合計所得3000万円以下が対象です。所得3000万円超の時は住宅ローン控除適用外になりますが、所得3000万円以下になれば控除可能です。詳しくは国税庁HPにて。

合計所得金額3,000万円の判定|国税庁

 

 

サラリーマン(給与所得者)であれば、初年度は確定申告をし、次年度以降は年末調整にて所得税・住民税が控除されるのです。

 

毎年末の住宅ローン残高又は住宅の取得対価のうちいずれか少ない方の金額の1%が10年間に渡り所得税の額から控除されます。

 

消費税率10%が適用される住宅の取得をして、令和元年10月1日から令和2年12月31日までの間に入居した場合には、控除期間が3年間延長(13年間住宅ローン控除の対象)されます。

 

また、所得税からは控除しきれない場合には、住民税からも一部控除されます。

申請は、住宅ローンを借入れる者が個人単位で申請します。世帯単位ではないことに注意してください。

 

ペアローンを利用している方はそれぞれ初年度に確定申告とその後の年末調整が必要です。

 

www.nta.go.jp

国税庁のHPに詳しく載っていますので、詳細はそちらでご確認ください。

 

 

 

繰上げ返済はするべきか?

 

住宅ローンも借金です。借金を抱えていたくないから、住宅ローンを早く返済したいとどんどん繰上げ返済をするのは得策でしょうか?

 

確かに、住宅ローンの金利はコストなので、繰上げ返済をして金利負担を減らしたいですね。

 

ただ、住宅ローン控除が使える間は、ちょっと待ってください。

 

「毎年末の住宅ローン残高又は住宅の取得対価のうちいずれか少ない方の金額の1%が10年間に渡り所得税の額から控除されます。」消費税10%で自宅を買った場合は13年間です。

 

金利1%未満で借りていれば、金利負担分が税額控除で戻ってくるわけです。

 

繰上げ返済は住宅ローン控除の適用が終わった後でも、いいかもしれませんね。

 

団体信用生命保険に加入しているから、「死んだらチャラだし、繰上げ返済はしない。」という考えも一理あります。その分、運用に回すのもいいと思います。

 

 

いくら借りればいいの?

借入は少ないほうが返済も楽なので、無理のない範囲で自己資金を投入するのもいいと思います。

 

毎月の返済可能額から逆算してみてください。住宅ローンは長い融資ですので、無理のない返済金額で計画してください。

 

最近の住宅ローンの傾向として、金利も低いせいか、審査が緩いです。

 

住宅ローンの融資額と年収が見合わない場合でも、審査が通ってしまいますので、

審査が通った=返済できると銀行が判断した と安易に考えないようにしましょう。

 

現在は金利が低いですが、金利上昇リスクについても耐えられる範囲での借入をおすすめします。金利が3%になっても返せるか。目安にしてください。

 

住宅ローンもかつては、金利5%、6%の時代はありましたから。

 

イカーローンや諸費用ローン、カードローンを利用されている方は、住宅ローンを借りる前に手元資金でできるだけ返済してください。

 

自宅購入のために、自己資金として投入しようとしていた手元資金は他のローン返済にあてた方が得策です。なぜなら、住宅ローン金利は他のローン商品に比べて低いです。

 

自宅は買ってよかったが一番

 

自宅購入は人生の大イベントの一つ。多くの方にとって、人生で一番高い買い物です。

 

住んでよかったと思えることが一番です。

 

「住宅ローン返済のために仕事をする」になってしまうと、せっかくの自宅の価値が下がってしまいます。

 

不動産は立地・構造・広さ・間取りなど、条件が良ければ良いほど高くなります。

 

資金が潤沢にある富裕層は別ですが、一般的には”身の丈に合った”に落ち着きます。

 

住宅ローンが生活を苦しめては元も子もありませんので。

 

以前は羽振りが良く、優良物件を購入たけど、事業が悪化し、収入が減り、住宅ローンが生活を苦しめる、もしくは返済できなくなったなどの話はたくさんありますから。

 

不動産業者・銀行の話を100%信じないことも必要です。なぜなら、不動産業者は物件を買ってもらうことが仕事で、銀行は融資をすることが仕事ですので。

 

 

一般的な情報提供のみを目的としたものであり、不動産投資、住宅ローンなどのアドバイスではありません。

 

Arbei

 

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