米国株ETF ”VIG”って?
ETF
ETFとは、Exchange Traded Fund、日本語では上場投資信託と呼ばれています。株式同様に証券市場で売買できる投資信託です。
株式のETFだけでなく、債券、REITのETFもあります。投資信託よりも信託報酬は安く抑えられているものが多いです。
数あるETFの中から、筆者注目の米国株ETFを紹介されていただきます。
VIG
バンガード・米国増配株式ETF(Vanguard Dividend Appreciation ETF、VIG)を紹介させていただきます。
ベンチマークはNasdaq US dividend Achievers Select で、2006年4月より運用されています。
大型株の中から前年比増配実績のある銘柄に重点を置きいています。
経費率は、なんと年率0.06%。日本の投資信託と比較してください。圧倒的に経費率は低いです。
米国証券市場に上場していますので、証券会社で外国証券取引口座を開設すれば、米国個別銘柄と同じように取引ができます。ティッカーコードはVIGです。
組入れ銘柄
2020年4月末時点での組入れ上位10銘柄は以下の通りです。183銘柄に分散投資されています。
投資信託・ETFは、一つの商品で多くの銘柄に投資することができるのです。
出典:バンガード社
マイクロソフト・ウォールマート・P&G・マクドナルド・コストコなど日本でもおなじみの企業が組み入れ上位銘柄になっています。
その他にもナイキ・3M・ティファニーなども投資対象となっています。
ETFですので、組入銘柄の入れ替えは行われていますが、VIGは前年比増配実績のある銘柄という投資テーマがありますので、無配であったり減配企業は基本的に投資対象からは外れるということになります。
出典:バンガード社
運用実績 配当実績
出典:バンガード社 VIG
直近は、コロナショックで市場が大きく動いています。VIGも大きく乱高下しました。
分配金実績は直近4期の配当合計が1口当たり2.0982$です。2020年6月9日の終値が1口121.83ですので、分配金利回りは1.72%です。
投資信託の分配金とETFの分配金は全く別物です。ETFの分配原資は投資銘柄からの配当金です。投資信託の分配金は運用会社が決めた金額を支払っているだけで、商品の値上がり益・配当金ではありません。
最近は投資信託の分配金も金融庁の指導もあり、減少傾向です。投資信託の分配金はまったく意味のないもので、運用資産の一部を解約して払い出しているだけです。
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なぜ増配銘柄か
高配当利回り銘柄で運用されている米国高配当株式ETF(VYM)と比較したいと思います。
出典:バンガード社 VYM
VYMの分配金実績は直近4期で1口当たり2.7435$です。2020年6月9日のVYMは1口85.4$なので、分配金利回りは3.21%です。
高配当利回り銘柄は、現時点で市場平均と比較して配当利回りが高い銘柄です。
一方、増配継続銘柄は配当利回りが市場平均と比べても高くない銘柄も含まれています。
増配継続銘柄と高配当利回り銘柄どちらが優れているかは市場が決めることなので申し上げることはできません。しかし、増配継続銘柄は企業業績を伸ばしている企業が多いと考えられます。
増配継続銘柄は、年を追う毎に1株当たり配当金を継続して増やしている銘柄です。
配当金を毎期増やせる企業は、純利益が逓増傾向にあるか、配当性向が逓増傾向にある企業です。
配当性向のみが逓増傾向にある企業は、あまり魅力がありません。剰余金の使い方が株主還元である配当金に偏っているため、企業の成長を止まっているからです。また、いつか増配は止まります。
営業CFが成長していて、株主還元である配当性向を意識した経営をしている企業は魅力があります。
増配銘柄、高配当銘柄が必ず上がるわけでも、市場平均を上回るわけではありません。しかし、長期保有することにより、配当金が貯まってきます。
この配当金の積み重ねは長期投資家にとっては果実となります。
増配継続銘柄は配当貴族と呼ばれています。筆者もVIGや配当貴族銘柄を保有しています。これらの銘柄は超長期でのパフォーマンスを期待しています。
上がったら売ることはせず、下がったら買うという投資スタンスです。増配継続銘柄は買い増しを基本に考えることができる銘柄群ではないかと考えています。
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